材料科学専攻博士前期課程の林秀哉さんが第72回高分子学会年次大会優秀ポスター賞を受賞しました
2023年7月4日
大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程1回生の林秀哉さんが、第72回高分子学会年次大会で優秀ポスター賞を受賞しました。
高分子学会年次大会は公益社団法人高分子学会が主催する三大行事のひとつであり、今回は5月24日(水曜日)?26日(金曜日)にGメッセ群馬にて開催されました。
今回、約800件のポスター発表の中から、予稿原稿の内容による第一次審査、当日の発表をもとにした第二次審査を経て、59件の優秀ポスター賞のうちの一つに選出されました。
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発表内容について
題目
多分岐星型ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の分岐数およびコア構造設計に基づく凝集制御
発表者
林秀哉、伊田翔平、金岡鐘局
概要
温度変化に応答して水への溶解性を大きく変化させる高分子材料は、センシング材料や薬物送達材料など、バイオマテリアルの分野を中心にさまざまな応用が期待されています。
ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)は代表的な温度応答性ポリマーとして知られており、冷水には溶けることができますが、温水になると不溶化して一気に凝集します。
本研究では、中央の核に数十本のポリマーが結合した「多分岐星型ポリマー」とすることにより、その分岐数に応じて温水中で形成する凝集体のサイズが制御可能であることを新たに見出しました。
この凝集挙動の制御により、温度応答性ポリマーの応用可能性が拡がるものと期待されます。