大学院工学研究科材料科学専攻の木村三士朗さんがInternational Discussion Meeting on Polymer Crystallization 2024において「Best Poster Award」を受賞しました

2024年9月24日

9月17日?9月20日に山形県米沢市にて開催されたInternational Discussion Meeting on Polymer Crystallization 2024において、本学大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程の木村三士朗さんの発表が「Best Poster Award」を受賞しました。

本賞は、大会初日?2日目に行われたポスター発表の中で優秀な発表に贈られるもので、今回は世界各国の学生ポスター発表30件から4件が選出され、その中の1件に本発表が選ばれました。

発表内容について

題目

Structural Interpretation of Strain-Hardening Behavior of Semi-Crystalline Polymer Solids

発表者

木村三士朗、木田拓充、竹下宏樹、徳満勝久

概要

ポリエチレン(PE)などの結晶性高分子材料は、ひも状の分子鎖が部分的に結晶化することによって複雑な内部構造を形成し、これらの構造が力学物性に大きく影響を与えます。高分子材料は破断に至る前段階として応力値がひずみ(変形量)に対して増加する「ひずみ硬化挙動」が観察され、ひずみ硬化性が高い材料ほど材料の強度や耐久性が改善します。しかし、ひずみ硬化挙動における詳細な構造状態や物性との関係は十分理解されておりませんでした。本研究では、X線散乱測定やラマン分光測定を駆使することで、ひずみ硬化過程における結晶構造を詳細に解析し、ひずみ硬化挙動は非晶分子鎖のエントロピー弾性と、結晶構造の破砕である塑性流動の和で記載されることを明らかにしました。